ぱられるぱられるルルルルルー

プリンセスたちを応援しています

山王連合会のはなし #ハイロー見たよ



ネタバレとか気にしない勢なのでまだ観てない人は自衛してくだされよ。

試写つきLVから10日間の長かったことよ……黙ってるのつらくて死ぬかと思ったよ…
8/19にやっとやっと公開してくれたハイローありがとう愛してるぜ夏じゃん!(BGM:本気ボンバー!/Berryz工房)
去年の初秋にザムとレッレに頭ガン殴りにされて、私の中から消えゆくものとなっていたヤンキーソウルを再燃させてから早1年。いつのまにかLDHの飼い犬と化している自分の順応力に毎度びっくりしています。義ッ姉のせいなんだけど。

さてさて、ザムとレッレ(特に私はレッレ)が傑作すぎて、いやこれ越えるの無理なんじゃねえのっていう不安がまったく拭えなかったのにもっとヤベェやつきたな!って思える今日が本当に幸せだなってしみじみ噛み締めています。ふへへ。
お金と力とお薬は正しく使いましょう。

とはいえ、ザムやレッレに比べるとかなり映画としてマトモになっているというか、真っ当になっちまったというか、何か「前よりぐっとちゃんとしたのに何故かそれが寂しい!」みたいな変な親心が芽生えたEOSだった。
ツッコミどころが少ない!物語として破綻が少ない!いいことだけど応援しがいがない!寂しい!!!!www

アクションがすごい話なんてもう映像観ながら喋らないと無理レベルなのでさくっと諦めて物語のことを私は書きたいんですけど、ずっと気になってた「山王連合会って結局どういう組織なの」っていうところが今回非常にすっきりして良かったです。いや、物語としては全然すっきりしてないんだけどw
山王の頭と側近のコブラ・ヤマトがノボルの件のときに正々堂々と正面きって「山王はノボルが帰ってくるための場所」と明言していて、コブラ・ヤマト・ノボルはそれでいいんだろうけど、果たして他の人たちはそれでいいのかっていうところを、「山王はみんなノボルが大好き」であってほしいという性善説的な欲求でごまかして観ていたんだけど、あ~やっぱそうだよね違うよねって。

SWORDって、ラスカルズ・RUDE・達磨はチームそのものが稼業で、考えようによっては頭と構成員の間に労使関係のようなものがあるけど、山王と鬼邪高は片や地元の青年団もどき、片やあくまでも学校というモラトリアムなチームで、山王連合会であること、鬼邪高生であることは生業ではないし、頭はいるけど労使関係も主従関係もないんだよね。
村山さんはコブラちゃんに負けたことがあることもあって山王に与している感じに描かれているけど、それがなかったとしてもそもそも山王と鬼邪高はSWORD5チームの中では近いポジションにいるんだと思う。
ちなみに私の思う「コブラちゃん最高かっこいいシーン」第1位は鬼邪高に乗り込んでいくコブラちゃんです。第2位が今回のラストシーン。

今回のDOUBTとの抗争って、ラスカルズとDOUBTはそこにあるエモーショナルを一切無視すると利権の取り合いだし、後から参戦の達磨一家もDOUBTと手を組まないという意志の表明だしで、この2つは明らかな経営判断でこの抗争に挑んでいる。
日向ちゃん「SWORD協定じゃあ!」とか言ってるしSWORDの絆に絆されてるのは間違いないけど、経営判断としてもDOUBTと組んでも得しないとは思っている気がする。
というのはSWORD協定のシーンでの日向ちゃんの台詞から、「そうだった、達磨の頭は元は九つの龍のひとつで、おそらくのりぴーはエリート893として、893界での高等教育を受けているのだ」というのがはっきり分かったからなんだけど。
よくハイローはヤンキー物って評されるけど、実際のところSWORDでまあヤンキーと呼んでも差し支えないかなあ…?というのは鬼邪高くらいで、意外とみんな血気盛んな一般労働者なんだよね。
しかし達磨だけはまじの893だった人たちなのでちょっと性質が違うし、ラスカルズも繁華街のケツモチしてるので893気味ではある。
対して、山王・鬼邪高・RUDEは完全に感情論で絆されてDOUBT戦に挑んでいて、そこがエモくて熱いところなんだけど、冷静に考えるとモラトリアムの中にある人にしか出来ない判断でもある。
特にRUDEなんて、日々を生きるのに精一杯で頭もあの状態なのにex.ラスカルズの2人にお願いされて来ちゃうんだからとてつもないお人よしでしょう。そこがいいんだけど。RUDEは無慈悲なる街の亡霊とかいうキャッチフレーズはなんだったんだと思うくらいに慈悲深いよな…

山王の話に戻ると、山王街を護る青年団もどきの山王連合会としては別にこの抗争に参加しなければならない理由はない。「SWORDの一角」としては参加する理由があるけれど。
コブラwithB(?)とDTCたちの一番大きな違いは、ここにある視点の違いだと思う。
コブラたちは山王の街を護るためにはSWORDで力を合わせるべきだと考えていて、だから協定を持ちかけたりDOUBT戦に加勢したりする。言いようによってはもう山王連合会よりもSWORDに主軸がある。
3人がやたらと空を見上げてるシーンがあるのは、そういう意味なのかもしれないと最近思う。
あの3人は山王街に居ながら、山王と繋がった空の向こうのSWORD地区のことも見ている。でもDTCをはじめとした他の山王メンバーはあの場所で空を見上げはしなくて、山王街の道を歩いてる。多分もう視点と立っている場所が違ってしまっている。
とはいえ、DTCたちが間違っているとも思えない。
結局USBのことがなくてカジノが出来るんだとしても、あの街は九龍に牛耳られてしまうから、どのみち闘うしかねえだろって思わなくはないけど、SWORD地区としてどうこうより山王だろって思う気持ちは分かる。彼らの稼業は山王街に人が来なければ成り立たないものばかりだし。
ノボルはちょっと良くわからないけれど、コブラはガソリンスタンド経営だし、ヤマトは整備工場だしで、ぶっちゃけ商店街の活気の有無と自分の家の稼業の動向が直接的に比例しないタイプの産業で暮らしてる人である。
…と、まあここまで書いて、それでもどう頑張ってもチハルがヤマトに反旗を翻す理由が見つからないのであのサイコパス野郎のことは許せない。あいつマジなんなんだよテメェこのやろう、5発殴らせろ。笑

ラストシーンのコブラの即ギレによるあの決断が正しかったかどうかというと、あの抗争に参加してないひとも巻き込まれるだろうことを考えたら正しいとは正直言えない。
九龍は非戦闘員にも容赦しないだろうし、今までの抗争と違って九龍とコトを構えるということは命のやり取りがあるっていうことだ。
それをあの一瞬の即ギレで決断してよかったかというと多分良くない(笑)
ただSWORDの頭としては100点満点の決断だったことは間違いない。
そうじゃなきゃSWORDの頭じゃないし、カッコよくねえわな。

まあちょっと可哀想だなと思うのは、あのUSBを公開しさらしたのは琥珀さんと雅貴であってSWORDじゃないんだよな…w
結局すべての凶事は琥珀さんから始まるんじゃん…w

タイトルのEND OF SKYは山王のモラトリアムの終わりとSWORDの人が死なない世界を表しているんだろうなあと思うので、その世界観が終わったあとのSWORDで何が起こるのか心底心配しながらもわくわくしてる。

とりあえずあと何回観に行ったらいいかね!!!!!!!