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小悪魔agehaという生き方


以前、Instagramtwitter能町みね子さんの「雑誌の人格」という本が面白いという話をしたことがある。
私は雑誌の持つキャラクターというものに注意して雑誌を選ぶ方なので「雑誌の人格」にはとても楽しませてもらった。

学生時代には雑誌の編集部って楽しそう☆と夢を見るようなファッション誌好きだが、実を言うと現在は何の雑誌も講読していない。
「雑誌の人格」でいうところのどの人格になっていいか分からなくなってしまったからだ。
企画内容に惹かれてその号だけ買うということはあっても、購読してその文化圏の人間になるならどの雑誌がいいのかという選択ができないまま数年が経っている。

日経WOMENは楽しいといえば楽しいが、ちょっと超人みたいなOLさんが多くてついていけないし、そこまで仕事人間になりたくもないし、意識の高そうな趣味もない…そしてみんな高収入なのに使った自慢ではなく貯めた自慢なのでおそらく気が合わない。なんならちょっとケチが過ぎると思っている。
MORE・with・InRedみたいなOLさん御用達の雑誌はイイコ過ぎて載っている服がつまらないし、Ginaや美人百花のファッションはちょっと値段が張ってて、ジャンクフード大好き!安くて可愛い今年の流行服を1年で使い倒したい!という百円均一的な思考の私には合わない。
そして何が合わないって、withや!MOREも!Ginaや!美人百花も!モデルの生まれ持った美しさ頼みのメイクしかしないからブスには何の参考にもならないんだよ!!!!!!

というところに、懐かしの小悪魔agehaが帰ってきた!!!!!!!

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時の流れとは非常なもので、いつのまにやらモデルたちも年齢を重ね、もはや立派なアラサー雑誌と化してはいたものの、相変わらずのキャッチの破壊力。
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すっぴん風なんて生まれつき美人がすればいい
私たちはちょっと濃いめのアイメイク!!!
天才かよ。

とはいえ、めでたく小悪魔agehaが復刊しても、一時期のように覇権を持つことはもう出来ないであろうことは自明だ。
昔のことはあまり深く知らないが、ボディコンのお姉さん@六本木→アムラー→コギャル→age嬢っていう強そうな女という流れの文化はこれにて途切れるのだろう。
この強そうな女カテゴリは一過性の「この時期だけ許される」という要素が強かったように感じる。
あれは刹那的な「女としての無双状態」の表現だったのかもしれない。
良い悪いはそれぞれあるが、アラウンド20という季節は強い女にも弱い女にもなれるし、大人ぶることも子どもの武器を使うことも出来る、最初で最後の季節だったと思う。
私はきっとそういう意味で無双モードの自分を表すためのage嬢という武装を好んでいた。

最近の子は、私たちなんかよりずっと賢いと思う。
自分たちの今しかない価値を知っている。
モラトリアムを楽しむのではなく、価値が高い今を有効活用しているように思う。
社会で強く生きてる女よりもずっと強いのは、したたかに役目を果たせる女だ。


復刊号に掲載されていた、かつてのageha編集部の面々の現在で、雑誌「LARME」の編集に携わっているスタッフが多かったところに、妙に納得した。
agehaが世間に認知されていたころ、あのファッションをみんながしていたかというとそうではなかった。
一部の自己顕示欲の塊の女たちが自分を強そうに見せるためにあの武装をしていて、それが一般的にその層の文化として認知されていたというのが近いと思う。
あの頃のage嬢たちが、(具体的職業の貴賎を問う意見については割愛)一生懸命働いて稼いでブランドもの買いたい!いい暮らししたい!みたいなIndependent Woman感のある思想だったのに対して、LARMEの読者層はお人形さんになりたいという成り上がりの発想はないIndependent Womanとは逆のベクトルの考え方をファッションで表現しているような気がする。

どちらも現代の女の生き方だと思うし、好きに選べばいいと思うけれど、90年代からのウーマリブの時代からいま再びパラダイムシフトが起きているんだなあと思う。
転勤あり総合職で男社会で働いていて感じるのは、どんなに頑張っても越えられない一線だもの。
じゃあ頑張ったって無駄じゃんと思って賢くしたたかに生きる選択肢をとることも正解だと思う。
今の会社は女性進出に対して優しい。
けれども上り詰めることは不可能だろうということは強く感じる。
それすら跳ね除けて頑張りたい人のことは止めないし頑張ってほしいなと思うけれど、私はそこまで頑張りたくはない。
別に仕事のために生きていないから(笑)

age嬢と呼ばれた女性たちは多くが水商売に従事していた。
若くして稼げる仕事だ。その代わり一生は出来ない。
彼女たちの多くが30手前で結婚して家庭に入っていることを見ると、稼げるうちに稼いで欲望を満たして、その後は家庭をしっかり守るというのを実践するとこうなるのだなと思う。
それがいわゆる普通の昼職でも出来たらいいのになあと私なんかは思う。
総合職の女性社員なんて、一番不明確な立場なのではないかとも。


随分と話が飛躍したが、私は男も女もイケイケオラオラ時代の残滓として、これからも無駄に強そうに去勢を張って「俺は強ぇ!」とジャンプの主人公のように思い込んで生きていきたいので、実用価値ゼロの小悪魔agehaをこれからも愛していきたいなあと思う。

私が自分の生き方で大切にしている言葉のひとつは少女革命ウテナの「潔くカッコよく生きていこう」である。
小悪魔agehaの提唱する生き方は潔くてカッコいいと思う。
私はしたたかな強さよりも、潔く自分に素直に生きていきたい。
人から見て幸せじゃなかったとしても。